銀行のカードローンや住宅ローン、銀行系のクレジットカードに関する情報は、KSC(全国銀行個人信用情報センター)に登録されています。CICやJICCを開示しても出てこない契約が、KSCには載っていることがあります。
この記事では、KSCで本人開示を行う方法と費用、届くまでの日数、そして「登録情報開示報告書」に並ぶ入金区分の記号や返済区分の読み方を、全国銀行協会の公式サイトと公式資料にもとづいて整理します。

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KSCはどんな機関か
公式サイトの説明では、KSCは「消費者信用の円滑化等を図るために、一般社団法人全国銀行協会が設置、運営している個人信用情報機関で、ローン等に関する個人信用情報を登録し、会員における与信取引上の判断のための参考資料としてこれを提供しています」とされています。
加盟資格は次のとおりです。「銀行または法令によって銀行と同視される金融機関」「政府関係金融機関またはこれに準じるもの」「信用保証協会法に基づいて設立された信用保証協会」「個人に関する与信業務を営む法人で、上記アまたはイの推薦を受けたもの(クレジットカード会社、保証会社等)」。
KSCの公式サイトには「当センターでは審査業務を一切行っておりません。また、本人開示は金融機関における審査結果の理由を特定するものではありません」と明記されています。開示しても「なぜ落ちたのか」の答えが書かれているわけではありません。
開示方法はインターネットと郵送の2つ
KSCの本人開示は、インターネットと郵送の2つです。公式ページには「センター事務所窓口での受付は行っておりません」と、繰り返し明記されています。あわせて「センターの会員では受け付けておりません」ともあり、取引先の銀行の窓口で開示を頼むこともできません。
| 項目 | インターネット開示 | 郵送開示 |
|---|---|---|
| 手数料 | 800円 | 2,403円(開示手数料2,060円+発券手数料343円) |
| 支払方法 | クレジットカード・デビットカード、PayPay、キャリア決済 | コンビニで購入する「本人開示・申告手続利用券」 |
| 所要日数 | 最短3営業日〜5営業日ほど(即日の開示はできません) | 通常、1週間から10日ほど |
| 受取方法 | 案内されたURLから開示報告書をダウンロード | 本人限定受取郵便(特例型・転送不要) |
| 本人確認 | マイナンバーカードによる公的個人認証 | 本人確認書類2種類 |
いずれも記事執筆時点の公式記載です。金額は改定されることがあるため、申し込む前に公式ページで確認してください。
開示報告書を読む前に信用情報の仕組みをひととおり押さえておきたい方は、信用情報やクレジットの基本を扱った本を1冊読んでおくのも一つの方法です。
インターネット開示の手順
公式サイトでは、次の5ステップで案内されています。
STEP1 開示手続に利用するメールアドレスを登録(手続きの途中で変更はできません)
STEP2 名前・住所・電話番号などの申込情報を入力(SMS認証あり)
STEP3 公的個人認証によるオンラインの本人確認
STEP4 メールで案内されたURLから手数料を支払い
STEP5 メールで案内されたURLから開示報告書をダウンロード(SMS認証あり)
マイナンバーカードとNFC対応スマホが必要
STEP3について、公式は「公的個人認証(NFC(近距離無線機能)を搭載したスマートフォンのほか、専用アプリのインストールが必要です)により、オンラインでの本人確認を行います」と案内しています。STEP2で入力する情報は「お持ちのマイナンバーカードの電子証明書の内容と一致している必要があります」とされています。
ダウンロード期限は二重に決まっている
公式には「開示報告書はURLの案内を受信してから10日(土日祝日を含む)以内にダウンロードしてください」とあります。さらに「お申込み情報は申込日から1か月後に削除します。アップロード後から10日以内であっても申込日から1か月経過した場合は、開示報告書のダウンロードはできません」という注意も添えられています。
支払方法の細かい条件
手数料の支払いについて、公式は「クレジットカード・デビットカードはVISA・MASTER・JCB・AMEX・DINERS、キャリア決済はdocomo、au、softbankがご利用いただけます」と案内しています。あわせて「キャリア決済を選択する場合は、Wi-Fi接続をせずキャリア回線をご利用ください。Wi-Fi接続の場合、遷移先サイトでエラーが発生し、お支払いができません」という注意があります。

郵送開示の手順
郵送では、申込書・本人確認書類の写し・手数料をセンターに送ります。
1. 登録情報開示申込書:公式サイトから様式(PDF/Word)をダウンロードして記入。プリンターがない場合は、セブン-イレブンのマルチコピー機でプリント予約番号「JBA10001」、ファミリーマート・ローソン・ミニストップ・ポプラのマルチコピー機でユーザー番号「SSJBA10001」を入力して印刷できます。
2. 本人開示・申告手続利用券:コンビニで購入(JTB商品番号0267639)。購入金額は2,403円。
3. 本人確認書類2種類:うち1種類は発行日から3か月以内の原本(住民票の写しなど)が必須。
ここでも定額小為替は使えない
公式には「ゆうちょ銀行(郵便局)発行の『定額小為替証書』はお受けしておりません。誤送付された場合、必要経費を差し引いて切手で返却させていただきます」と明記されています。CICでは定額小為替が使えますが、KSCとJICCでは使えません。この違いは間違えやすい部分です。
郵送で申し込むときは、申込書・本人確認書類・利用券をひとつのファイルにまとめておくと、同封し忘れを防ぎやすくなります。届いた開示報告書の保管にも使えます。
問い合わせ先と受付時間
公式サイトによると、問い合わせはフリーダイヤル0120-540-558(お客様専用)、携帯電話等からは03-3214-5020です。受付時間は「月曜日〜金曜日(12月31日〜1月3日を除く)午前9時〜正午、午後1時〜午後5時」で、土日祝日は休みとされています。
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登録情報開示報告書の見方
KSCが公開している「登録情報開示報告書の見方」によると、センターに登録されている情報は4種類です。
| 登録情報 | 内容 | 登録期間 |
|---|---|---|
| 取引情報 | ローン、クレジットカード、保証の取引およびこれらの連帯保証人に関する情報 | 契約期間中および契約終了日(完済されていない場合は完済日)から5年を超えない期間 |
| 官報情報 | 官報によって一般に公開された破産・民事再生手続の情報 | 破産・民事再生手続開始決定の日から7年を超えない期間 |
| 本人申告情報 | 本人確認書類の紛失・盗難等にもとづいてご本人が申告した情報 | 登録日から5年を超えない期間 |
| 照会記録情報 | 会員が情報を照会した目的等を記録した情報 | 照会日から1年を超えない期間(会員への回答は6か月を超えない期間) |
このほか、貸付自粛情報が「申告日から5年を超えない期間」で登録されます。官報情報の7年という期間は、KSC固有のものです。CICやJICCの保有期間とは別に考える必要があります。
入金区分の記号
取引情報には、残債額と入金区分の履歴が最大2年分表示されます。記号の意味は公式資料で次のように定義されています。
| 記号 | 公式の説明 |
|---|---|
| ○ | 請求を受けた金額全額またはそれ以上の入金があった |
| △ | 請求を受けた金額の一部の入金があった |
| × | 請求を受けた金額の入金がなかった |
| P | 請求を受けた金額について、事情により入金がなかった(例:分割払いで購入した商品に問題がある場合に、返済する資金はあるが返済を停止した場合) |
| - | 請求がなかった(請求はないが、入金があった場合を含む) |
公式資料には「金融機関の入金処理手続きや約定返済日が休日の関係等により空欄となる場合がございます」という注記もあります。
うっかりの残高不足をふせぐには、毎月の引き落とし予定を先に書き出しておくのが手堅い方法です。書き込み式の家計簿で支払い予定を管理するのも一つの方法です。
返済区分・完了区分
取引の状況は、返済区分と完了区分の組み合わせで表されます。公式資料では次のように分類されています。
ご契約中の状況を示すもの:成約/延滞/延滞解消日
ご契約の終了またはこれに準ずる状況があったことを示すもの:完了/代位弁済/保証履行/強制回収手続/保証債務未履行/移管/一括化
ご契約終了後の状況を示すもの:代位弁済後完済/求償債権完済/保証債務完済/代位弁済後移管/求償債権移管/保証債務移管
「完了」については「お客様による完済または解約によってご契約が終了したことを示します。なお、クレジットカードに付帯するサービスを解約された場合でも、債務が残っている間は『完了』とはしません」と説明されています。
延滞は「消える」のではなく「変わる」
KSCの延滞情報の扱いは、他の機関と書き方が異なります。公式資料には次のように書かれています。「返済区分に登録された『延滞』は、次の起算日から5年経過後に『成約』に変更します」。起算日は、成約日/実行日が平成18年(2006年)10月以前の場合は「返済区分発生日」、平成18年(2006年)10月以後の場合は「延滞解消日」とされています。
あわせて「完了区分発生日から5年後に抹消」という記載もあります。つまり、延滞の表示が変わる時点と、情報そのものが消える時点は別だということです。
照会目的の区分
照会記録情報には、会員が照会した目的が記録されます。公式資料に示されている区分は次のとおりです。
・新規与信判断:新しくローン等を実行するかどうかの判断の参考とするため。「会員に対して照会記録情報を回答するのは照会目的が新規与信判断の場合に限ります」と注記あり
・信用状況再調査:カードの更新を認めるかどうか等のご契約後のお取引の管理の参考とするため
・転居先調査
不渡情報は提供されていない
公式資料には「不渡情報の提供は2022年11月4日以降行っておりません。過去に不渡となった手形等の有無にかかわらず、0/0(情報なし)と表示します」という記載があります。古い解説記事に不渡情報の説明が残っていることがありますが、現在は提供されていません。

KSCの開示についてのよくある質問
Q1. 手数料はいくらですか?
記事執筆時点の公式記載では、インターネット開示が800円、郵送開示が2,403円(開示手数料2,060円+発券手数料343円)です。
Q2. 銀行の窓口やセンターの窓口で開示できますか?
できません。公式サイトには「センター事務所窓口での受付は行っておりません」「センターの会員では受け付けておりません」と明記されています。
Q3. 即日で結果を見ることはできますか?
できません。公式サイトには「インターネットからお申込み後、最短3営業日〜5営業日ほどで開示できます」「※即日の開示はできません」と案内されています。
Q4. 破産の情報はどのくらい残りますか?
KSCの官報情報は「破産・民事再生手続開始決定の日から7年を超えない期間」とされています。他の機関の保有期間とは異なるため、機関ごとに分けて考えてください。
Q5. CICやJICCの情報も一緒に確認できますか?
できません。公式サイトには「本人開示では、提携個人信用情報機関との交流対象情報について確認することは出来ません。(株)日本信用情報機構や(株)シー・アイ・シーに登録されている情報の開示は、それぞれの機関にお申込みください」と書かれています。三機関の役割の違いは信用情報を確認する方法でも整理しています。
Q6. 開示報告書を証明書として使えますか?
使えません。公式資料には「本報告書は、いかなる場合も証明書として使用することはできません」と明記されています。また「銀行等の当センターの会員が本報告書(本人開示書面)の提示等を求めることはありません」とも書かれています。
Q7. 開示したことは金融機関に伝わりますか?
伝わりません。公式サイトには「お客さまが開示した記録は、会員に回答されません」と明記されています。あわせて「会員から当センターへの情報の照会に対し、登録元会員名(取引金融機関)は回答されません」という注記もあります。
まとめ
KSCは、銀行系の取引を確認するときに欠かせない機関です。手続きの条件がCICやJICCとは違うので、先に押さえておくとスムーズです。
・KSCは全国銀行協会が設置・運営する個人信用情報機関で、銀行等が会員
・開示はインターネットと郵送の2つ。窓口での受付は行っていない
・インターネット開示は800円、最短3営業日〜5営業日ほど。即日開示はできない
・郵送開示は2,403円(2,060円+343円)、通常1週間から10日ほど
・定額小為替は受け付けていない
・入金区分は○・△・×・P・-の5種類で、履歴は最大2年分
・官報情報は破産・民事再生手続開始決定の日から7年を超えない期間
・延滞は起算日から5年経過後に返済区分が「成約」に変更される
手数料や手続きは改定されることがあります。この記事の内容はいずれも記事執筆時点の公式記載にもとづくものです。申し込む前に、以下の公式ページで最新の内容をご確認ください。
- 全国銀行個人信用情報センター「本人開示の手続き」
- 全国銀行個人信用情報センター「郵送による開示手続」
- 全国銀行個人信用情報センター「センターの概要」
- 全国銀行個人信用情報センター「登録情報開示報告書の見方」(PDF)
- 全国銀行個人信用情報センター「情報交流」

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