ANAマイルを日常の支払いで貯めるとき、実は「カードのポイントを移行する」以外の道が2本あります。しかもそのうち1本は、移行手数料も交換の手続きもいりません。
この記事では、ANAの公式サイトに掲載されている数字と条件をもとに、日常の支払いでマイルを積み上げる手順を整理します。ポイント移行のレートや手数料の比較は別記事にまとめてありますので、ここでは「日々どう払うか」という行動の話に絞ります。記載の内容は記事執筆時点で公式に掲載されているものです。

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ANA Payは「チャージ」と「支払い」の両方でマイルが付く
ANA Payは、ANAマイレージクラブ アプリで使えるスマートフォン決済サービスです。公式の説明では「ANA Payにご登録いただくと、ANA Pay専用のプリペイドカードが自動発行されます」となっています。マイルの積算は2か所で発生します。
| タイミング | 公式に書かれている積算 |
|---|---|
| ANA Pay残高からの支払い | 1決済あたり200円につき1マイル |
| ANAカード(プレミアム)からのチャージ | 1,000円あたり11マイル |
| ANAカード(ゴールド)からのチャージ | 1,000円あたり6マイル |
| ANAカード(一般)からのチャージ | 1,000円あたり1マイル |
公式サイトには「ANAカードからチャージし、ANA Payでお支払いをすると最大1.6%還元される」と書かれています。この数字を分解すると、プレミアムカードのチャージ分1.1%(1,000円で11マイル)と、支払い分0.5%(200円で1マイル)の合計です。公式ページには「チャージとお支払いでダブルでマイルを貯める!」という見出しで、この2つが重なることが明示されています。
ゴールドカードなら0.6%+0.5%で1.1%、一般カードなら0.1%+0.5%で0.6%という計算になります。カードのグレードで差が付くのはチャージ側だけで、支払い側は共通という構造です。
公式には「ANA Payのチャージや支払いで貯まったマイルはANA Pay残高ではなく、マイル口座に積算されます」と書かれています。つまり移行の手続きも手数料も発生しません。ポイントを経由しないぶん、有効期限の管理もシンプルになります。
マイルの貯め方には、ここで紹介する決済のほかにもいくつかの経路があります。全体像を先に押さえておきたい方は、マイルの仕組みを解説した本を1冊読んでおくと整理しやすくなります。
マイル積算の対象外になるANAカード
すべてのANAカードが対象ではありません。公式には次のカードが積算の対象外として挙げられています。
- ANAカード〈法人用〉一般カード、ワイドカード(ダイナースクラブカードはマイルの積算対象)
- 海外カード
- 提携カード
手持ちのカードがこの中に入っていないかは、設定する前に確認しておいてください。
チャージの上限
ANA Payにはチャージの上限が設けられています。本人確認の有無で金額が変わります。
| 項目 | 本人確認済み | 本人確認未実施 |
|---|---|---|
| チャージの合計額 | 1回:1,000円〜10万円/1日:上限10万円/1カ月:上限30万円 | 1回:1,000円〜2万円/1日:上限2万円/1カ月:上限10万円 |
| マイルからのチャージ | 1回:1マイル〜1万マイル/1日:上限1万マイル/1カ月:上限5万マイル | 1回:1マイル〜5,000マイル/1日:上限5,000マイル/1カ月:上限3万マイル |
本人確認をしていない状態だと1か月10万円までなので、日常の支払いをまとめて寄せるつもりなら本人確認を先に済ませるのが実務的です。公式には「銀行口座(Bank Pay)からのチャージ・クレジットカードのオートチャージにつきましては本人確認が必要になります」とも書かれています。
ANA Payが使えない支払い
ここが設計上いちばん効いてきます。公式には「以下のお支払いには原則ANA Payをご利用いただけません」として、次のものが列挙されています。
- 月額・継続契約の利用料金(公共料金/電話料金/衛星放送・CATV視聴料/インターネットプロバイダー利用料/新聞購読料/保険料/レンタルサーバ/通信教育/各種月会費など)
- ガソリンスタンドでの支払い
- 高速道路通行料金(有人ブース)での支払い
- 機内販売での支払い
- 一部ホテルでの支払い
- 各種プリペイド・電子マネーの購入・チャージ代金の支払い
- 換金性の高い商品の購入(新幹線のチケットや貴金属など)
- 飲料自動販売機でのiD決済
固定費をANA Payに寄せる、という組み立ては成立しません。公共料金も保険料も対象外です。ANA Payはコンビニ・スーパー・ドラッグストアといった日々の細かい支払いを担当させ、固定費は別の手段に振り分ける、という役割分担が現実的です。

ANAカードマイルプラスは「別枠」で乗る
もう1本の道が、ANAカードマイルプラスです。公式の説明はこうです。「ANAカードマイルプラス加盟店でANAカードでお支払いいただくと、クレジットカード会社のポイントとは別に、さらに100円または200円(税込み)につき1マイルが貯まるサービスです。」
ここが重要です。カードのポイントは通常どおり貯まり、そのうえでマイルが直接積算されます。つまり同じ支払いで2つの経路が同時に走ることになります。加盟店として公式サイトに掲載されている例には、次のような店舗があります。
- ヤマダデンキ
- IDC OTSUKA
- スターバックス
- マツモトキヨシ/ココカラファイン
- apollostation
- 高島屋/大丸・松坂屋/阪急百貨店/阪神百貨店
日用品や家電を買う場所が加盟店に入っているかどうかで、年間の積算はかなり変わります。加盟店は公式サイトの検索機能で確認できます。
ここが落とし穴:決済手段によって対象外になる
ANAカードマイルプラスには、決済手段に関する注意点が公式に細かく書かれています。要点を整理します。
| 決済手段 | 公式に書かれている扱い |
|---|---|
| ANA VISA/マスターカードを指定したiD | 一部店舗ではANAカードマイルプラスのマイル積算対象外 |
| ANA JCBカードを指定したQUICPay | 一部店舗ではANAカードマイルプラスのマイル積算対象外 |
| ANAアメリカン・エキスプレス・カードを指定したQUICPay、Apple Pay | ANAカードマイルプラス対象外 |
| ANAダイナースカードを指定したApple Pay、Google Pay | ANAカードマイルプラス対象外 |
| Apple Pay、Google Pay、iD、QUICPay 全般 | 対象となるかは各加盟店ページで確認が必要 |
スマホをかざす支払いに慣れている人ほど、知らないうちに対象外で払っている可能性があります。加盟店でANAカードマイルプラスを取りに行くときは、カードを直接出す(または加盟店ページで対応を確認する)のが確実です。
カードを直接出す場面が増えるなら、持ち歩き方も見直しておくと安心です。スキミング防止のカードケースは、リスクを減らす工夫のひとつとして取り入れやすいアイテムです。
積算のタイミング
公式には「ANAカードでのクレジット決済後、マイルの積算が確認されるまで、約1〜2カ月を要します」「お支払い回数が1回払い以外の場合、マイル積算が確認されるまで上記期間よりお時間を要する場合があります」と書かれています。また「自動積算される前の、会員様からのご申告によるマイルの積算はいたしません」という注記もあります。すぐに反映されないのが普通だと理解しておくと、余計な問い合わせをせずに済みます。
家族の利用をまとめる
家族カードを持っている場合、積算先が公式に定められています。「本会員様の口座に積算されます(ANAカード家族会員様ご利用分は本会員様分に集約されます)」。家族の支払いも本会員のマイル口座に集まるということです。
また、複数のANAカードを持っている場合については「ご本人様が同一名義のカードを複数所持している場合は、マイル口座をひとつにまとめることが可能です」と案内されています。口座が分かれたままだと、それぞれの残高が中途半端なまま期限を迎えます。心当たりがあれば統合を検討してください。
組み立ての手順
- ANAマイレージクラブ アプリを入れ、ANA Payを設定する
- 本人確認を済ませる(チャージ上限が1か月30万円まで広がる)
- 手持ちのANAカードが積算対象かを確認する(法人用一般・ワイド、海外カード、提携カードは対象外)
- ANAカードからのチャージを設定する
- コンビニ・スーパー・ドラッグストアなど日常の支払いをANA Payに寄せる
- ANAカードマイルプラス加盟店では、ANAカードを直接使う(iDやQUICPayでは対象外になる場合がある)
- 公共料金・保険料・ガソリン代など、ANA Payが使えない支払いは別のカードに振る
- マイル口座が分かれている場合は統合する
カードのポイントを移行する経路と併用する場合は、移行のレートと手数料を確認したうえで組み合わせてください。コース別の比較はクレジットカードのポイントをANAマイルに移行する方法をまとめた記事で整理しています。カード自体を選び直したい場合はANAカードを比較した記事もご覧ください。

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マイルをANA Payに戻して使う
貯める側だけでなく、使う側にも仕組みがあります。公式には「ANA Payではお持ちのマイルを1マイル1円相当としてチャージし、コンビニやスーパーなどの日常のお買い物からネットショッピングまでご利用いただけます」と書かれています。
さらに「またマイルからチャージして、お支払いをした場合でもマイルが貯まる」とあり、マイルでチャージした残高から支払っても200円につき1マイルが積算される扱いです。残高の有効期限については「ANA Pay残高の有効期限は最終利用日から4年間」とされ、最終利用日は「最後にANA PayにチャージまたはANA Payを使ってお支払いした日」と定義されています。
公式は「有効期限が近づいているマイルも、ANA Payにチャージすれば1マイルも無駄にしません」と案内しています。特典航空券に届かない端数のマイルの受け皿として使えるということです。ただし1マイル1円相当なので、特典航空券に交換した場合の価値と比べると条件は異なります。何に使うかは、貯まっている量と期限を見て判断してください。
マイル残高と期限、ANA Payで使った金額を書き込み式の家計簿にまとめて控えておくと、どのタイミングで何に使うかを決めやすくなります。
よくある質問
Q1. ANA Payのチャージはどんな方法がありますか
公式には「ANAマイレージクラブのマイル」「クレジットカード(Visa/Mastercard/JCB/Diners)」「Apple Pay」「セブン銀行ATM(現金)」「銀行口座(Bank Pay)」「ギフトコード」が挙げられています。マイルが積算されるのはANAカード(およびApple Payに登録されたANAカード)からのチャージです。
Q2. 「最大1.6%」はすべてのANAカードで受け取れますか
受け取れません。1.6%はANAカード(プレミアム)でチャージし、その残高でANA Payの支払いをした場合の合計です。ゴールドは1.1%、一般は0.6%という計算になります。いずれもチャージと支払いの両方を経由した場合の数字です。
Q3. ANA Payはどこで使えますか
公式には「全国のiD加盟店・Visaのタッチ決済加盟店・Smart Code対応加盟店・オンラインVisa加盟店にてご利用いただけます」と書かれています。ただし店舗によって利用できる決済手段が異なるため、利用前の確認が案内されています。
Q4. ANAカードマイルプラスは、カードのポイントと両方もらえますか
もらえます。公式の説明が「クレジットカード会社のポイントとは別に、さらに100円または200円(税込み)につき1マイルが貯まるサービスです」となっています。ただし決済手段によって対象外になる場合があります。
Q5. 積算されたマイルはどこで確認できますか
ANA Payについては「積算されたマイルはANAマイレージクラブアプリホーム画面よりご確認ください」と案内されています。ANAカードマイルプラスは約1〜2カ月かかるため、直後に反映されていなくても通常の範囲です。
Q6. マイル口座を複数持っている場合はどうすればいいですか
公式には「ご本人様が同一名義のカードを複数所持している場合は、マイル口座をひとつにまとめることが可能です」と案内されています。統合の手続きはANAのサイトから本人が行う形です。
まとめ
ANAマイルを日常の支払いで貯めるときの要点です。
- ANA Payはチャージと支払いの両方でマイルが付く。プレミアムで合計1.6%、ゴールドで1.1%、一般で0.6%
- ANA Payは公共料金・保険料・ガソリン代・電子マネーのチャージなどには使えない。日常の買い物担当と割り切る
- 本人確認をしないとチャージ上限が1か月10万円。済ませれば30万円まで
- ANAカードマイルプラスはカードのポイントと別枠。ただしiDやQUICPay、Apple Pay経由では対象外になる場合がある
- 積算には約1〜2カ月かかる。家族カードの利用分は本会員に集約される
一次情報はANA Payの公式ページ、ANAカードマイルプラスの公式ページ、ANAマイレージクラブのマイルを貯めるページで確認できます。

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