「東京から沖縄までなら何マイル?」という調べ方をすると、たいてい答えが見つかりません。というのも、特典航空券の必要マイル数は、路線だけでは決まらない仕組みになっているからです。JALとANAでは変動のしかたが違い、さらにマイル以外に支払う費用も発生します。
この記事では、JAL・ANAの公式サイトに掲載されている必要マイル数の決まり方を整理し、自分の日程で正しい数字にたどり着く手順を解説します。掲載している数値は、いずれも記事執筆時点で公式サイトに掲載されていた内容です。必要マイル数は改定されることがあるため、実際の予約前には公式サイトの最新の記載をご確認ください。

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JALとANAで、変動のしかたが違う
まず押さえておきたいのが、両社で必要マイル数の決まり方が違うという点です。
| JAL国内線 | ANA国内線 | |
|---|---|---|
| 下限のマイル数 | 片道4,500マイル、往復9,000マイルから | 1区間(片道)6,000マイルから |
| 変動する要因 | 路線ゾーン・日程・予約時点の空席状況 | シーズンおよび区間 |
| 公式の呼び方 | 基本マイル数+特典航空券PLUS | シーズン・必要マイルチャート |
この違いは大きく、「ローシーズン・レギュラーシーズン・ハイシーズン」という3区分でJAL国内線の必要マイル数を説明している情報は、現在の仕組みと合っていません。順に見ていきます。
JAL国内線は「基本マイル数」と「特典航空券PLUS」
JAL公式のJAL国内線特典航空券のページには、次のように記載されています。
特典交換に必要なマイル数は、路線や日程、利用便の予約時点の空席状況に応じて変動します。一番マイル数の少ない「基本マイル」で予約できる席に空きがない場合は、予測残席に応じて変動する追加マイルを支払うことで予約が可能になります(特典航空券PLUS)。
つまりJAL国内線には、路線ごとに決まった「基本マイル数」と、空席状況によって上乗せされる上限としての「PLUS利用時」の2つの数字があるということです。
こうした仕組みを貯め方から使い方まで通して理解しておきたい方は、マイルの仕組みを解説した本を1冊手元に置いておくと、公式ページを読むときの助けになります。
ゾーンで基本マイル数が決まる
JAL公式の「JAL国内線特典航空券 必要マイル数」ページには、発着地の距離に応じてA(短距離路線)からG(長距離路線)まで7つのゾーンが設定されていると記載されています。普通席の直行旅程(片道1区間)の場合、公式サイトに掲載されている数字は次のとおりです。
| ゾーン | 普通席の基本マイル数(片道) | 路線の例 |
|---|---|---|
| Aゾーン | 4,500マイル | 沖縄(那覇)と久米島、石垣と宮古など |
| Bゾーン | 5,500マイル | 東京と仙台・新潟・名古屋など |
| Cゾーン | 6,500マイル | 東京と大阪、大阪と福岡など |
| Dゾーン | 7,500マイル | 東京と岡山・広島・高松など |
| Eゾーン | 8,500マイル | 東京と札幌・福岡・鹿児島など |
| Fゾーン | 9,500マイル | 東京と沖縄(那覇)、名古屋と沖縄(那覇)など |
| Gゾーン | 10,500マイル | 東京と宮古・石垣・久米島など |
よく検索される東京と沖縄(那覇)の区間はFゾーンにあたり、普通席の基本マイル数は片道9,500マイル、単純に往復すると19,000マイルという計算になります。
PLUS利用時は基本マイル数の数倍になることがある
ここからが重要な部分です。公式サイトには「PLUS利用時」の上限も掲載されており、これは基本マイル数とは桁が違います。公式ページには「掲載のPLUS利用時のマイル数は、PLUS利用時の最大のマイル数で、路線により異なります」と注記されています。
たとえば普通席の場合、Fゾーンは基本9,500マイルに対してPLUS利用時は最大49,000マイル、Aゾーンは基本4,500マイルに対してPLUS利用時は最大20,500マイルと記載されています(いずれも2026年10月1日以降発券分)。空席が少ない日程では、基本マイル数の4倍を超えるマイルが必要になることがあるということです。
JAL公式ページには、2026年10月1日発券分から国内線特典航空券の必要マイル数(普通席・クラス J・ファーストクラスのPLUS利用時必要マイル数)が変更になるという案内が出ています。発券日によって適用される表が変わるため、公式サイトでどちらの表を見ているかを確認してください。

ANA国内線は「シーズン」と「区間」
ANAは仕組みが異なります。ANA公式の特典航空券のページには、ANAマイレージクラブの特典航空券は片道6,000マイルから交換可能と記載されており、国内線特典航空券のご利用条件ページには「必要マイル数は、ご利用のシーズンおよび区間によって異なります」と明記されています。
そのうえで、公式サイトの「シーズン・必要マイルチャート」または会員向けの「ANA便必要マイル数計算」で確認するよう案内されています。具体的なマイル数は路線とシーズンの組み合わせで決まるため、乗りたい日程を入れて確認する形になります。
ANA国内線で押さえておきたい条件
ANA公式の国内線特典航空券のご利用条件ページには、実務的に効いてくる条件がいくつも記載されています。
- 特典交換に必要なマイル数に達していない場合、不足分を現金やANA SKY コインなどで補うことはできず、特典交換は受けられないと明記されています。
- 「ANAカードファミリーマイル」または「ANAマイレージクラブファミリーアカウントサービス(AFA)」に参加している家族は、特典交換に必要なマイル数を合算して利用できると記載されています。
- 小児(3歳以上12歳未満)が特典航空券を利用する場合、大人と同じマイル数が必要と記載されています。座席を使用する幼児旅客も同様です。
- 必要なマイルは、減算時に口座にある有効期限が近いものから順に自動的に使用されると記載されています。
とくに1つ目は、貯めている途中の方に大きく影響します。あと少し足りないという状態では、差額を現金で補って特典航空券を取ることはできません。
国際線はどうなっているか
国際線については、JALとANAで整理のしかたがまた違います。
JAL国際線
JAL公式のJAL国際線特典航空券のページには、片道7,500マイル、往復15,000マイルから交換できると記載されています。必要マイル数のページを見ると、エコノミークラス・プレミアムエコノミークラス・ビジネスクラスには路線ごとの「基本マイル数」が設定されており、国内線と同様に予約時点の空席状況に応じて追加マイルが発生する仕組み(特典航空券PLUS)があると記載されています。
公式サイトに掲載されている日本発着(片道)の基本マイル数の例は次のとおりです。
| 路線 | エコノミークラス | プレミアムエコノミークラス | ビジネスクラス |
|---|---|---|---|
| ソウル | 7,500マイル | — | 18,000マイル |
| 北京 | 10,000マイル | — | 24,000マイル |
| ホノルル | 20,000マイル | 30,000マイル | 43,000マイル |
| シドニー | 23,000マイル | 31,000マイル | 45,000マイル |
一方、ファーストクラスだけはシーズナリティ(ローシーズン・レギュラーシーズン・ハイシーズン)によってマイル数が異なり、特典航空券PLUSの対象外と記載されています。たとえばホノルル線のファーストクラスは、ローシーズン90,000マイル、レギュラーシーズン100,000マイル、ハイシーズン110,000マイルと公式サイトに掲載されています。
ANA国際線
ANA公式の国際線特典航空券のご利用条件ページには、片道6,000マイル、往復12,000マイルからで、必要マイル数は出発地と目的地のゾーン、シーズン、搭乗クラスによって異なると記載されています。往路と復路でクラスが異なる場合は各クラスの必要マイル数の2分の1を往復それぞれに適用する、といった計算ルールも公式に案内されています。
国際線の特典航空券が取れたら、次は渡航の準備です。パスポートとカード類をまとめて持ち歩けるスキミング防止のパスポートケースは、旅先での管理の手間を減らす工夫のひとつです。

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マイルだけでは乗れない:別途かかる費用
特典航空券は「マイルだけで乗れる」と説明されることがありますが、実際にはマイル以外の支払いが必要です。これは両社の公式サイトに明記されています。
国内線
JAL公式の必要マイル数のページには、必要マイル数のほかに「国内線旅客施設使用料(Passenger Facility Charge)」のクレジットカードでの支払いが必要と記載されています。
ANA公式の国内線特典航空券のご利用条件ページにも、特典航空券の旅程に国内線旅客施設使用料(PFC)対象空港を発着する便を含む場合、必要マイル数の減算の際にクレジットカードで支払うと記載されています。
国際線
JAL公式の国際線特典航空券のページには、出入国税、空港使用料、燃油特別付加運賃、航空保険料などの税金・料金や各種手数料は、会員本人または特典利用者の負担になると記載されています。
ANA公式の国際線特典航空券のご利用条件ページには、特典交換に必要なマイルに加えて「最低70ドル(2015年2月現在)から」の税金・空港使用料・燃油特別付加運賃など付帯費用の支払いが必要になり、これらは航空券発券時に会員本人または搭乗者のクレジットカードで事前に支払うと記載されています。なお、この金額は変更されることがあり、旅程・利用クラス・換算レートなどに基づいて算出されるとも案内されています。
燃油特別付加運賃は原油価格などによって定期的に見直されます。予約時点の金額を公式サイトで確認してください。同じ路線でも時期によって金額が変わります。
座席数の制限と有効期限
もう2つ、予約前に知っておきたい点があります。
いつでも取れるわけではない
特典航空券には座席の設定があり、希望の便に空きがなければ交換できません。JALの場合は前述のとおり、基本マイル数で予約できる席がなければ追加マイルを払う形になります。「マイルが貯まれば好きな日に乗れる」わけではないという前提で計画を立ててください。
発券後の有効期限
JAL公式の必要マイル数のページには、特典航空券は予約便に限り有効で、予約便に搭乗しなかった場合は無効となり、マイルの払い戻しや異なる特典への変更もできないと記載されています。国際線についても同様の記載があります。
また、マイル自体の有効期限も別にあります。JAL公式の「旅でマイルをためる」ページには、ためたマイルは36カ月後の月末まで有効と記載されています。
搭乗予定日とマイルの有効期限を並べて確認できるよう、書き込み式のカレンダーに両方を書いておくと、予約のタイミングを逃しにくくなります。
結局、どう調べればいいのか
ここまでの内容を、実際の調べ方に落とし込むと次のようになります。
- 乗りたい路線がどのゾーン(JAL)/どの区間(ANA)にあたるかを、公式の早見表で確認する
- 基本マイル数(JAL)またはシーズン別のマイル数(ANA)を確認して、目標の下限を把握する
- 実際の日程を入れて空席照会し、その日程での必要マイル数を確認する
- マイル以外にかかる費用(旅客施設使用料、国際線なら税金・燃油特別付加運賃)を確認する
- マイル残高の有効期限が、乗る予定日まで持つかを確認する
3の「実際の日程で空席照会する」を飛ばさないでください。早見表の数字はあくまで下限であり、予約する日の数字ではありません。
よくある質問
Q. 子どもは大人より少ないマイルで乗れますか?
A. JAL公式の必要マイル数のページには、小児旅客・座席が必要な同伴幼児旅客が利用する場合、交換に必要なマイル数は大人と同じと記載されています。ANA公式にも、小児旅客が特典航空券を利用する場合は大人と同じマイル数が必要と記載されています。ただしJAL国際線については、座席を必要としない幼児旅客は、同伴する大人が同じ特典種別を利用する場合に限り大人の必要マイル数の10%で利用可能と案内されています。
Q. 家族のマイルを合わせて使えますか?
A. ANAには「ANAカードファミリーマイル」および「ANAマイレージクラブファミリーアカウントサービス(AFA)」があり、参加している家族は必要マイル数を合算して利用できると公式サイトに記載されています。JALにも家族のマイルに関する制度がありますので、詳しくは各社の公式ページでご確認ください。
Q. 乗り継ぐ場合はどう計算しますか?
A. JAL公式の必要マイル数のページには、直行便を利用する場合は「直行旅程」の表を、乗り継ぎ便を利用する場合は「乗り継ぎ旅程」の表を確認するよう案内されています。乗り継ぎ旅程用のマイル数設定がない場合は、直行旅程の各路線における必要マイル数の合算になるとも記載されています。
Q. クラス Jやファーストクラスにも交換できますか?
A. JAL国内線特典航空券の対象クラスは普通席、クラス J、ファーストクラスと公式サイトに記載されています。ただしクラス J、ファーストクラスの設定がない路線・便・機材もあるとも注記されています。必要マイル数はクラスによって異なり、たとえばCゾーンのファーストクラスは基本14,500マイルと公式サイトに掲載されています。
Q. マイルが足りないとき、差額を現金で払えますか?
A. ANA公式の国内線特典航空券のご利用条件ページには、必要マイル数に達していない場合、不足分を現金やANA SKY コインなどで補うことはできず、特典交換は受けられないと明記されています。足りない分を補う形での予約はできないと考えてください。
Q. 特典航空券に使うより、ポイントに交換したほうがいいケースはありますか?
A. 空席が少なく必要マイル数が大きく上がる日程では、旅行商品の代金に充てるほうが受け取れる金額が大きくなることがあります。判断の材料になる交換レートについては、当サイトのマイルを宿泊に使う方法とレートを整理した記事で解説しています。
まとめ
特典航空券の必要マイル数は、JALは路線ゾーンごとの基本マイル数+空席状況による変動(特典航空券PLUS)、ANAはシーズンと区間の組み合わせという形で決まります。1つの数字で「この路線は何マイル」と言い切れる仕組みではありません。
あわせて、マイル以外に旅客施設使用料や、国際線なら税金・空港使用料・燃油特別付加運賃がかかります。座席数の制限もあり、予約便に限り有効という条件もあります。目標を立てるときは基本マイル数を下限として、余裕を持った残高で計画するのが現実的です。
最新の必要マイル数は、JAL公式の国内線特典航空券 必要マイル数のページ、JAL公式の国際線特典航空券 必要マイル数のページ、ANA公式の国内線特典航空券のご利用条件ページでご確認ください。この記事に掲載した数値は記事執筆時点のものです。

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