マイルが貯まってくると、「航空券以外にも使えないだろうか」と考える方は多いはずです。とくに現地までは車や新幹線で行くけれど宿泊費は抑えたい、という旅行スタイルの方にとって、マイルを宿泊に回せるかどうかは気になるところでしょう。
結論から言うと、JAL・ANAとも「マイルをホテルの宿泊券に直接交換する」という形ではなく、いったんポイントやコインに交換して、宿泊を含む旅行商品の代金に充てるという形が公式に用意されています。この記事では、その交換レートを公式サイトの記載どおりに整理し、航空券に使う場合とどう比べればいいのかを解説します。数値はすべて記事執筆時点で公式サイトに掲載されていた内容です。

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JALマイルを宿泊に使うルート:e JALポイント
JALの場合、宿泊費に回すときの窓口になるのがe JALポイントです。
JAL公式のe JALポイント特典ページには、e JALポイントはJAL Webサイトでの航空券・ツアー購入代金の一部または全額の支払いに利用できるポイントで、1ポイント=1円相当として本人と二親等以内の親族が利用できると記載されています。対象にはジャルパックの国内ツアー・海外ツアーが含まれており、宿泊を含むツアー商品の代金に充てられる形になります。
交換レートは交換量で変わる
JAL公式の「必要なマイル数・ポイント有効期限」ページには、次のように記載されています。
| 交換するマイル数 | 受け取れるe JALポイント | 1マイルあたりの円換算 |
|---|---|---|
| 1,000マイル | 1,000ポイント(1,000円相当) | 1.0円 |
| 10,000マイル | 15,000ポイント(15,000円相当) | 1.5円 |
公式ページには「1,000マイル=1,000ポイント(1,000円相当)、10,000マイル=15,000ポイント(15,000円相当)から、1,000マイル単位で交換できます」と書かれています。つまりまとめて交換したほうが1マイルあたりの受け取り額が上がる設計になっています。1,000マイルずつ小刻みに交換すると1マイル1円のままなので、10,000マイル貯まるまで待てるかどうかが分かれ目です。
公式ページには、100マイルからの特典交換は2025年12月15日をもって終了したという案内が出ています。以前の情報を見て「少額から交換できる」と思っていた方は、現在の条件を確認してください。
交換すると有効期限が変わる
見落としやすいのが有効期限です。JAL公式ページには、e JALポイントの有効期限は特典交換を行った日の1年後の同月末と記載されています。さらに、有効なe JALポイント残高すべてが最新の有効期限に更新されるとも書かれています。
JALのマイル自体は、公式サイトによると36カ月後の月末まで有効です。つまりe JALポイントに交換した時点で、使える期間は3年から1年に短くなります。「マイルの期限が近いから、とりあえずポイントに換えておこう」という判断は、期限を1年先に延ばしているだけで、根本的な解決にはなっていない点に注意してください。
マイルとポイントで期限が違うと、どちらがいつ切れるのかが分かりにくくなります。書き込み式のカレンダーにそれぞれの期限を書いておくと、交換のタイミングを判断しやすくなります。

ANAマイルを宿泊に使うルート:ANA SKY コイン
ANAの場合はANA SKY コインが同じ役割を担います。
ANA公式のANA SKY コインのページには、ANA SKY コインはANAウェブサイトで航空券や旅行商品(国内ツアー・海外ツアー)の支払いに利用できる電子クーポンだと記載されています。対象商品の支払いに10円単位で利用できるとも案内されています。
交換率はステイタスとカードの種類で変わる
ANA公式ページには、交換率は交換マイル数とANAマイレージクラブの会員ステイタスやANAカード(クレジット機能付)の種類に応じて変動すると明記されています。公式に掲載されている交換率の例は次のとおりです。
| 交換前のマイル数 | 受け取れるANA SKY コインの例 |
|---|---|
| 5,000マイル | 5,000コイン(1.0倍) |
| 10,000マイル | 12,000コイン(1.2倍)/13,000コイン(1.3倍) |
| 20,000マイル | 24,000コイン(1.2倍)/26,000コイン(1.3倍)/28,000コイン(1.4倍) |
ここでもJALと同じ傾向が見られます。5,000マイルでは1.0倍のまま、10,000マイル以上でまとめて交換すると倍率が上がる設計です。ANA公式の交換ページには、10,000マイル以上の交換は10,000マイル単位となり、一度に交換できる最大単位は200,000マイルとも記載されています。
有効期限については、ANA公式ページに交換日より12か月後の末日と明記されています。こちらもJALと同様、交換した時点で使える期間が短くなります。
ANA公式ページには、差額の支払いに現金、電子マネー「楽天Edy」、ANAギフトカード、ANA旅行券は利用できないと記載されています。コインで足りない分をどう払うかは、予約前に確認しておいてください。
宿泊に使うのは損なのか:判断する計算のしかた
ここまでのレートを整理すると、宿泊を含む旅行商品に充てた場合の1マイルあたりの価値は、まとめて交換すればおおむね1.4〜1.5円前後、少量ずつ交換すると1.0円前後という形になります。
では、航空券に使う場合と比べてどうなのか。ここで注意したいのは、特典航空券に使ったときの「1マイルあたりの価値」は、路線と乗る日の運賃によって変わるため、一律の数字では出せないという点です。
自分のケースで計算する手順
比較したいなら、次の3ステップで自分の数字を出してください。
- 行きたい路線・日程の必要マイル数を、航空会社の公式サイトで調べる
- 同じ路線・同じ日程を現金で買った場合の運賃を調べる
- 運賃 ÷ 必要マイル数 を計算する
この計算結果が1.5円を上回るなら航空券に使うほうが受け取れる金額は大きく、下回るなら宿泊を含むツアーに回すほうが大きい、という見方ができます。
たとえばJAL国内線の場合、必要マイル数は路線ごとのゾーンで決まっており、公式サイトに早見表が掲載されています。東京と沖縄(那覇)を結ぶ路線はFゾーンにあたり、普通席の基本マイル数は片道9,500マイルと記載されています。ただし予約時点の空席状況に応じて必要マイル数が上がる仕組み(特典航空券PLUS)があるため、実際に予約する日程の必要マイル数は空席照会で確認する必要があります。
「特典航空券のほうがお得」という説明をよく見かけますが、これは繁忙期の高い運賃と少ない必要マイル数を組み合わせた場合の話です。閑散期の安い運賃と、空席が少なくて必要マイル数が上がった状態を組み合わせると、結果は逆転することがあります。自分の日程で計算するのが確実な方法です。

宿泊に回すほうが向いているケース
レートの数字だけでは見えない要素もあります。実際の使い勝手を含めて考えると、次のようなケースでは宿泊を含む旅行商品に回す判断が合理的になりやすくなります。
1. 特典航空券の座席が取れない日程
特典航空券には座席数の制限があり、希望の便に空きがなければそもそも交換できません。JAL公式サイトには、一番マイル数の少ない基本マイル数で予約できる席に空きがない場合は、予測残席に応じて変動する追加マイルを支払うことで予約が可能になると記載されています。つまり「取れない」だけでなく「必要マイル数が上がる」という形で影響が出ます。この状況では、旅行商品の代金に充てたほうが結果的に受け取れる金額が大きくなることがあります。
2. 飛行機を使わない旅行
車や鉄道で移動する旅行では、そもそも特典航空券という選択肢がありません。この場合、貯まったマイルを失効させないための出口として、宿泊を含む旅行商品への充当は現実的な選択肢になります。
車や鉄道での旅行は荷物が増えがちです。カード類やチケット、小物をひとまとめにできるトラベルポーチがあると、移動中の出し入れがしやすくなります。
3. 必要マイル数に届かない残高
ANA公式の国内線特典航空券のページには、特典交換に必要なマイル数に達していない場合、不足分を現金やANA SKY コインで補うことはできず、特典交換は受けられないと明記されています。中途半端に残ったマイルは、特典航空券には使えません。一方、コインやポイントに交換すれば、足りない分を別の支払い方法で補う形で使い切れます。
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マイルとホテルのポイントは別物
もう一点、混同されやすい部分を整理しておきます。航空会社のマイルと、ホテルチェーンが独自に運営する会員プログラムのポイントは、まったく別の仕組みです。
ホテルチェーンのポイントで無料宿泊するには、そのホテルチェーンのプログラムでポイントを貯める必要があります。航空会社のマイルをそのままホテルの無料宿泊に充てられるわけではありません。「マイルで宿泊」と言うとき、実際には旅行商品の代金に充当しているという点を押さえておくと、情報を読み違えずに済みます。
よくある質問
Q. e JALポイントは宿泊だけの予約にも使えますか?
A. JAL公式ページには、e JALポイントはJAL Webサイトでの航空券・ツアー購入代金の支払いに利用でき、対象としてジャルパックの国内ツアー・海外ツアーが挙げられています。宿泊のみの商品が対象になるかは商品ごとの取り扱いによるため、予約前にJAL公式サイトの該当商品ページでご確認ください。
Q. ANA SKY コインは宿泊だけの商品に使えますか?
A. ANA公式ページには、ANA SKY コインはANAウェブサイトで航空券や旅行商品(国内ツアー・海外ツアー)の日本円での支払いに利用できると記載されています。あわせて、対象商品ごとに取り扱いルールや制限、対象外となるものが一部あるとも案内されています。宿泊のみの商品については、ANA公式サイトで対象かどうかを確認してください。
Q. 交換したポイントやコインをマイルに戻せますか?
A. ANA公式ページには、ANA SKY コインの申し込み後の取り消しや変更はできないと記載されています。マイルからポイント・コインへの交換は一方通行と考えて、使う予定が固まってから手続きするのが安全です。
Q. 家族のマイルと合わせて使えますか?
A. JALのe JALポイントについては、公式ページに本人と二親等以内の親族が利用できると記載されています。ANAの特典航空券については、公式ページに「ANAカードファミリーマイル」または「ANAマイレージクラブファミリーアカウントサービス(AFA)」に参加している家族は必要マイル数を合算して利用できると記載されています。制度ごとに条件が違うため、それぞれの公式ページで確認してください。
Q. まとめて交換したほうがいいなら、全部まとめて交換すべきですか?
A. 交換率は上がりますが、有効期限が1年に短くなる点とのバランスを考える必要があります。1年以内に使い切れる金額かどうかを先に確認してください。使い切れない量をまとめて交換すると、レートで得た分を失効で失うことになります。
Q. カードのポイントから直接マイルに移行してから使うのと、どちらがいいですか?
A. カードのポイントには、マイルに移行せずそのまま使う道もあります。移行レートや使い道による目減りを含めて比べる必要があるため、当サイトのポイント交換レートを比較した記事やクレジットカードのポイントをJALマイルに移行する方法をまとめた記事もあわせてご覧ください。
まとめ
マイルを宿泊に使う公式のルートは、JALならe JALポイント、ANAならANA SKY コインへ交換して、宿泊を含む旅行商品の代金に充てる形です。レートはまとめて交換するほど上がり、JALは10,000マイルで15,000ポイント、ANAは20,000マイルで最大28,000コインという記載が公式サイトに出ています。
一方で、交換すると有効期限がそれぞれ1年・12か月後の末日に短くなる点は共通の注意点です。「損か得か」は行き先と日程で変わるため、運賃 ÷ 必要マイル数という計算を1回してから決めてください。
詳細はJAL公式のe JALポイント特典ページ、ANA公式のANA SKY コインのページ、およびANA国内線特典航空券のご利用条件ページでご確認ください。この記事の数値はいずれも記事執筆時点のものです。

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