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クレジットカードの海外旅行保険を補償内容で比較|治療費用・携行品・家族の扱いはどう違う

クレジットカード比較

クレジットカードに付いてくる海外旅行傷害保険。「保険が付いているから安心」で終わらせてしまいがちですが、中身はカードによってまったく違います。

この記事では、実際に各社が公開しているガイドや公式ページの数字を並べて、補償内容を比べます。焦点を当てるのは、次の3点です。

  • 傷害死亡・後遺障害、傷害治療費用、疾病治療費用、賠償責任、携行品損害、救援者費用の補償額がカードでどう違うのか
  • 家族が対象になるかどうか
  • 自動付帯と利用付帯の違いの全体像

なお、有効化の具体的な手順(どの支払いをすれば保険が効くのかという実務)は本記事の範囲外です。ここでは「何がいくら補償されるのか」に絞って整理します。記載の金額はすべて記事執筆時点で各社が公表しているものです。

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「死亡保険金◯千万円!」って大きく書いてあるけど、旅先で本当に使うのはそこじゃないんだ。見る場所が違うペン!

まず知っておきたい「見るべき項目」

カードの海外旅行傷害保険は、複数の補償項目の組み合わせでできています。それぞれ役割が違います。

補償項目 どんなときに使うか 重要度の目安
傷害死亡・後遺障害 事故で死亡または後遺障害が残った場合 金額は大きいが、使う頻度は低い
傷害治療費用 ケガをして現地で治療を受けた場合 実際に使う可能性が高い
疾病治療費用 病気になって現地で治療を受けた場合 実際に使う可能性が高い
賠償責任 他人にケガをさせた、物を壊した場合 金額が読めないため備えが要る
携行品損害 カメラやスマートフォンの盗難・破損 被害の発生頻度は高い
救援者費用 家族が現地に駆けつける費用、捜索・救助費用など いざというとき高額になる

カードの広告で目立つのは「傷害死亡・後遺障害 最高◯千万円」という数字ですが、旅先で実際に請求することが多いのは治療費用と携行品損害です。比較するときは、この2つを先に見てください。

携行品の盗難は補償があっても手続きの手間がかかるため、そもそも盗られにくくする工夫も大切です。現金や予備のカードを服の下に身につけられるセキュリティポーチは、その手段のひとつです。

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実際の補償額を並べる

各社が公開しているガイド・公式ページの数値を、そのまま表にしました。記事執筆時点のものです。

補償項目 楽天カード 楽天ゴールドカード 楽天プレミアムカード エポスカード(Visa付)
傷害死亡・後遺障害 2,000万円 2,000万円 合計 最高5,000万円
(自動付帯4,000万円+利用条件1,000万円)
最高3,000万円
傷害治療費用 200万円 200万円 自動付帯 300万円 200万円(1事故の限度額)
疾病治療費用 200万円 200万円 自動付帯 300万円 270万円(1疾病の限度額)
賠償責任 3,000万円 3,000万円 自動付帯 3,000万円 3,000万円(免責なし・1事故の限度額)
携行品損害 補償無し 20万円
(1個・1組・1対あたり10万円限度、免責3,000円)
合計 50万円
(自動付帯30万円+利用条件20万円、1個等10万円限度、免責3,000円)
20万円
(1個・1組・1対あたり10万円限度、免責3,000円)
救援者費用 200万円 200万円 自動付帯 200万円 100万円(1旅行・保険期間中の限度額)
付帯の条件 利用条件あり 利用条件あり 自動付帯+利用条件で上乗せ 利用付帯

出典は、楽天カードの3種類が同社公式サイトに掲載されている「海外旅行傷害保険ガイド」(引受保険会社:楽天損害保険株式会社)、エポスカードがエポスカード公式サイトの海外旅行傷害保険のページ(引受保険会社:三井住友海上火災保険株式会社)です。

この表から読み取れること

1. 年会費無料のカードでも治療費用は200万円クラス。楽天カード(年会費無料)とエポスカード(年会費無料)はいずれも傷害治療費用200万円を確保しています。エポスカードは疾病治療費用が270万円と、ここで並べた4枚のなかでは最も高い金額です。

2. 携行品損害は差が出やすい。楽天カード(一般)は携行品損害の補償がありません。カメラやスマートフォンの盗難に備えたいなら、この項目が付いているカードを選ぶ必要があります。エポスカードと楽天ゴールドカードは20万円、楽天プレミアムカードは合計50万円です。

3. 上位カードは「自動付帯部分がある」ことに価値がある。楽天プレミアムカードは、傷害治療費用300万円・疾病治療費用300万円・賠償責任3,000万円・救援者費用200万円が自動付帯とされています。旅行代金の支払い方によらず補償が立ち上がる部分がある、という設計です。

4. 救援者費用には差がある。楽天の3種が200万円、エポスカードが100万円です。救援者費用は、家族が現地に駆けつける渡航費や宿泊費、捜索・救助費用などをカバーする項目で、実際に発生すると高額になりやすいところです。

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携行品損害が「補償無し」って書いてあるカードもあるんだ。カメラ持って行く人はここ見てペン!

携行品損害の補償が薄いカードで旅行するなら、ホテルの部屋に置いていくスーツケースを旅行用のワイヤーロックで家具に固定しておくのも、持ち去られるリスクを減らす工夫になります。

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家族は対象になるのか

ここは見落としが多いところです。家族が自動的に補償されるわけではありません。

エポスカードの公式ページは明確です。保険対象者について「Visa付のエポスカード ご本人さまのみが対象です。(ご家族は対象になりません。)」と記載されています。ただし但し書きがあり、エポスカード(Visa付)・エポスゴールドカード会員同士であれば、代表者が旅行代金をまとめて支払うことで同伴者も保険適用になるとされています。

楽天カードの海外旅行傷害保険のページも同様の構造で、同伴者の適用条件が細かく説明されています。要点は次のとおりです。

  • 楽天カード保有者が、自身のカードに紐づく家族カード保有者の旅行代金を支払った場合、家族カード保有者は保険適用対象
  • 楽天カード保有者が、カードを持っていないお子様の旅行代金を支払った場合、そのお子様は保険適用対象外
  • 楽天カード保有者が複数人(全員が楽天カード保有)の旅行代金をまとめて支払った場合、支払った本人と同伴者全員が保険適用対象

整理すると、カードを持っていない家族は、原則として対象外ということです。子ども連れの旅行では、この点が大きく効いてきます。

注意

「家族特約」という名称の特約を用意しているカードもありますが、この記事で確認できた楽天カード・エポスカードのガイドには、その名称の記載は見当たりませんでした。家族の補償が必要な場合は、お手元のカードの公式ページで対象者の範囲をご確認ください。確認できない場合は、旅行保険への別途加入を検討するのが安全です。

複数枚持っていても、合算されない項目がある

これは重要な原則です。海外旅行傷害保険付きのカードを3枚持っていても、傷害死亡・後遺障害の保険金は合算されません。

楽天カードの海外旅行傷害保険ガイドには、次のように記載されています。「この保険と同様の保険が付保されているクレジットカードを複数枚お持ちの場合には、傷害死亡保険金については、それぞれのカードに付保されている傷害死亡・後遺障害保険金額のうち最も高い額(最高支払上限額)を、傷害後遺障害保険金については、最高支払上限額に後遺障害の程度に応じた割合を乗じた額を限度として、保険金が支払われます」。

エポスカードの公式ページも同じ趣旨で、傷害死亡・後遺障害保険金は合算されず最高保険金額が限度となり、各カードに付帯する保険金額に応じて按分されると説明しています。

一方で、それ以外の保険金は扱いが異なります。エポスカードのページは「それ以外の保険金 保険金額は合算され、各カードに付帯する保険金額に応じて按分されます。ただし、支払い保険金は損害額が上限となります」と記載しています。

項目 複数カードを持っている場合の扱い(エポスカードの記載)
傷害死亡・後遺障害 合算されない。最高保険金額が限度で、各カードの保険金額に応じて按分
それ以外の保険金 合算される。各カードの保険金額に応じて按分され、支払保険金は損害額が上限
ポイント

カードを複数持つ意味は「死亡保険金を積み上げること」ではなく、治療費用や携行品損害の上限を厚くすることにあります。カードを3枚持つなら、治療費用が合算される点に価値があります。

自動付帯と利用付帯の違い(概論)

付帯の条件には2つのタイプがあります。

タイプ 内容
自動付帯 カードを持っているだけで、会員資格期間中に開始された旅行について補償が適用される
利用付帯 所定の代金をそのカードで支払うことが、補償が適用されるための条件になる

ここで重要なのは、近年、自動付帯から利用付帯へ変更したカードが多いという点です。数年前の情報のまま「このカードは自動付帯」と考えていると、実際には補償が立ち上がっていない、ということが起こり得ます。

実際、この記事で確認した範囲では次のようになっていました(記事執筆時点)。

  • 楽天カード公式サイトの海外旅行傷害保険ページには、「楽天カード、楽天ゴールドカードには自動付帯はありません」と明記されています
  • 楽天プレミアムカード・楽天ブラックカードは、海外旅行傷害保険が自動的に付帯されると案内されています(ただし補償額の一部は利用条件を満たすことで上乗せされる構成)
  • エポスカードの公式ページは、見出しに「海外旅行傷害保険付き(利用付帯)」と表示しています

お手元のカードがどちらなのかは、そのカード会社の公式ページで今の扱いを確認してください。ここは記憶に頼ると外れます。

利用条件の中身もカードで違う

「何を支払えば条件を満たすのか」も、カードによって異なります。

  • 楽天カード・楽天ゴールドカード:日本を出国する以前に「募集型企画旅行の料金」を支払うこと。航空券のみの購入は含まれないとされ、公式ページには「2020年10月1日より、ご利用条件が変更となりました。公共交通乗用具の利用では利用条件を満たさなくなります」との注記があります
  • 楽天プレミアムカード:「公共交通乗用具」または「募集型企画旅行」の料金を支払うこと(利用条件が付いている補償項目について)
  • エポスカード:「宿泊を伴う募集型企画旅行の代金」または「公共交通乗用具の料金」を支払うこと

同じ「利用付帯」でも、条件を満たす支払いの範囲が違います。有効化の具体的な手順については、この記事では扱いません。海外旅行保険の自動付帯と利用付帯の違いを解説した記事もあわせてご覧ください。

補償期間にも上限がある

意外に見落とされるのが期間です。

  • 楽天カード:日本出国日から3か月後の午後12時までを限度とする
  • エポスカード:日本出国以前に旅行料金を支払った場合、旅行開始期間から90日間(かつ旅行期間中)が補償対象期間。日本出国後に公共交通乗用具の料金をはじめて支払った場合は、支払った時から90日間(かつ旅行期間中)

長期滞在や留学の場合、この上限を超えた期間は補償の対象外になります。楽天カードのページにも、海外短期留学について、出国から3か月後の午後12時までの期間が適用となり、それ以降の事故は補償の対象とならないと記載されています。

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90日とか3か月とか、けっこう線が引かれてるんだ。長めの滞在をする人は、そこだけ先に見ておいてペン!

カードの保険で足りるのか

正直に書きます。短期の旅行なら、カードの保険でおおむね足りる場面が多い一方、地域と滞在期間によっては不足します。

判断の目安として、次の観点で確認してください。

ポイント
  • 渡航先の医療費水準。医療費が高額な国では、治療費用200万円〜300万円では足りない場面があります
  • 滞在期間。90日や3か月の上限を超えるなら、別途加入が必要です
  • 同行者。カードを持っていない家族が同行するなら、その人の分は別に確保が必要です
  • キャッシュレス診療の有無。現地で立て替えずに治療を受けられるサービスがあるかどうかで、実務上の安心感が大きく変わります。エポスカード・楽天カードとも、緊急医療アシスタンスサービスを案内しています
  • 付保証明書の要否。入国時に保険加入の証明を求められる国があります。エポスカードは付保証明書の発行を受け付けており、出発2週間前までの連絡が必要と案内しています

付保証明書やパスポート、保険ガイドの控えは、スキミング防止機能の付いたパスポートケースにひとまとめにしておくと、入国審査やトラブルのときにすぐ取り出せます。

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よくある質問

Q1. カードを複数枚持てば、補償額は増えますか?

項目によります。傷害死亡・後遺障害は合算されず、最も高い保険金額が上限になります。それ以外の保険金は合算され、各カードの保険金額に応じて按分されます(ただし支払保険金は損害額が上限)。治療費用や携行品損害を厚くしたいなら、複数枚持つ意味があります。

Q2. 携行品損害の「免責3,000円」とは何ですか?

1回の事故につき、損害額のうち3,000円は自己負担するという意味です。たとえば5万円のカメラが壊れた場合、保険金は損害額から3,000円を差し引いた額が上限になります。また「1個・1組・1対あたり10万円限度」という制限もあるため、高価な機材は補償しきれない可能性があります。

Q3. 年会費無料のカードでも保険は使えますか?

使えます。楽天カードもエポスカードも年会費無料で、傷害治療費用200万円、賠償責任3,000万円といった補償を備えています(いずれも利用条件を満たした場合)。ただし楽天カード(一般)は携行品損害の補償がないなど、上位カードとの差はあります。

Q4. 保険金を請求するとき、何が必要ですか?

事故の種類によって必要書類が異なります。楽天カードのページには、保険金請求書・事故状況報告書、日本出国日を示すパスポートのコピー、事故証明書、医師の診断書、治療費明細書および領収書などが挙げられています。現地でしか取得できない書類があるため、帰国前に揃えておくことが重要です。エポスカードは、保険金請求の場合は事故発生日から30日以内に連絡するよう案内しています。

Q5. 「自動付帯」と書かれている情報を見つけましたが、信用してよいですか?

そのカード会社の公式ページで確認してください。自動付帯から利用付帯へ変更されたカードが多く、数年前の情報が残っているケースがあります。楽天カード公式サイトも「楽天カード、楽天ゴールドカードには自動付帯はありません」と明記しています。

Q6. 死亡保険金の金額が大きいカードを選べばよいのでしょうか?

旅先で実際に請求する可能性が高いのは治療費用と携行品損害です。傷害死亡・後遺障害は金額が大きく見えますが、複数枚持っても合算されない項目でもあります。カードを選ぶときは、疾病治療費用と携行品損害の額から先に見ることをおすすめします。

まとめ

  • 比較すべきは治療費用(傷害・疾病)と携行品損害。死亡保険金の額ではない
  • 年会費無料のカードでも治療費用200万円クラス。エポスカードは疾病治療費用270万円(記事執筆時点)
  • 楽天カード(一般)は携行品損害の補償がない。楽天ゴールド・エポスは20万円、楽天プレミアムは合計50万円
  • 傷害死亡・後遺障害は複数カードでも合算されない。それ以外の保険金は合算され按分される
  • カードを持っていない家族は原則として対象外。子ども連れは特に確認が必要
  • 自動付帯を廃止して利用付帯にしたカードが多い。公式ページで今の扱いを確認する
  • 補償期間は90日や3か月などの上限がある

この記事の数値は、楽天カードのクレジットカード付帯の海外旅行傷害保険のページおよび同社公式の海外旅行傷害保険ガイド、エポスカードの海外旅行傷害保険のページに記載されているものです。補償内容は予告なく変更される場合があると各社が案内していますので、出発前に公式サイトで最新の内容をご確認ください。

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※この記事の情報は執筆時点のものです。補償内容・保険金額・付帯条件は変更される場合があります。実際の保険金支払いの可否は、普通保険約款および特約等の規定に基づきます。最新の情報は各カード会社の公式サイトでご確認ください。

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