「すみません、カードが読み取れないようです」。レジで店員さんにこう言われて、焦った経験がある方は意外と多いのではないでしょうか。
カードが読み取れなくなる原因の多くは「磁気不良」です。磁気ストライプのデータが損傷・劣化して、決済端末が正常に情報を読み取れなくなった状態を指します。日常生活の中に原因が潜んでおり、誰にでも起こりうるトラブルです。
この記事では、磁気不良の原因から応急処置、カード会社への再発行手続き、そして二度と繰り返さないための予防策まで、詳しく解説します。

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そもそも磁気不良とは?
クレジットカードの裏面には、黒い帯状の「磁気ストライプ」があります。ここにカード情報が記録されており、決済端末がこのデータを読み取ることで支払いが処理される仕組みです。
この磁気ストライプのデータが損傷・劣化して、正常に読み取れなくなった状態が「磁気不良」です。
なお、最近のカードにはICチップも搭載されているため、ICチップが正常であれば差し込み式の端末やタッチ決済では問題なく使えることもあります。磁気ストライプが使えなくなったからといって、カードが完全に使用不能になるわけではない場合もあるのです。
磁気不良の主な原因
磁気不良が起きる原因は、日常生活の中にたくさん潜んでいます。知っておくことで予防につながります。
1. 磁石の近くに置いている
これが最も多い原因です。スマホケースのマグネット、バッグの留め具、タブレットのカバーなど、磁石が使われている製品は身の回りにたくさんあります。これらの近くにカードを置くと、磁気ストライプのデータが壊れてしまいます。
特にスマホとカードを一緒に持ち歩いている方は要注意です。スマホのスピーカーにも磁石が使われているため、直接重ねて持つのは避けてください。
2. カードの摩耗・劣化
長期間使い続けると、磁気ストライプが物理的に擦れて劣化します。財布の中で他のカードと擦れ合ったり、頻繁に出し入れしたりすることで少しずつ摩耗が進みます。
3. 熱による損傷
車のダッシュボードに放置したり、ドライヤーの近くに置いたりすると、熱で磁気ストライプが変形・損傷することがあります。夏場は特に注意が必要です。
4. 曲げや傷
カードを曲げたり、鍵などの硬い物と一緒にポケットに入れたりすると、磁気ストライプに傷がつく可能性があります。
5. 静電気
冬場に発生しやすい静電気も、磁気不良の原因になることがあります。乾燥する季節はカードの取り扱いにも気を配りましょう。
MagSafe対応のiPhoneは特に強力な磁石を内蔵しています。iPhoneとカードを同じポケットや仕切りに入れるのは避けてください。
磁気不良が起きたときの対処法
その場でできる応急処置
レジで「読み取れない」と言われたとき、まずは以下を試してみてください。
- 磁気ストライプを柔らかい布で拭く:汚れや手垢が原因の場合、これで読み取れるようになることがあります
- ICチップ挿入式の端末で試す:磁気ストライプがダメでもICチップが使える場合があります
- タッチ決済で試す:コンタクトレス決済対応のカードなら、かざして支払える可能性があります
- 別の決済方法を使う:現金やスマホ決済など、他の方法で対応しましょう
ネット上では「レシートの角で磁気ストライプをこする」「ビニール袋を被せてスワイプする」といった裏技が紹介されていることがありますが、一時的に読み取れるようになる可能性があるだけで、根本的な解決にはなりません。

カード会社に連絡して再発行
応急処置で対応できなかった場合は、カード会社に連絡してカードの再発行を依頼しましょう。これが最も確実な対処法です。
再発行の手続きは以下の通りです。
- カード裏面のコールセンターに電話、またはWebサイトから再発行を申請
- 磁気不良が原因であることを伝える
- 新しいカードが届くまで1〜2週間待つ
- 届いたら古いカードをハサミで切って処分
再発行の手数料は?
磁気不良による再発行の手数料は、カード会社によって異なります。
| ケース | 手数料の目安 |
|---|---|
| 経年劣化による磁気不良 | 無料のカード会社が多い |
| 自己都合による再発行 | 1,000円〜2,000円程度 |
| 有効期限が近い場合 | 更新カードの発行を待つのも手 |
再発行でカード番号は変わる?
カード会社や再発行の理由によりますが、磁気不良による再発行の場合はカード番号が変わらないことが多いです。ただし、カード会社の方針で番号が変わるケースもあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
番号が変わる場合は、サブスクリプションやネットショップの登録カード情報の更新が必要になります。
磁気不良を防ぐための予防策
一度磁気不良を経験すると、同じトラブルは避けたいものです。以下の予防策を実践してください。
1. 磁石に近づけない
これが最も重要な予防策です。具体的には以下のものに注意してください。
- スマホ(特にMagSafe対応のiPhone)
- 磁石式のスマホケース
- バッグのマグネット留め具
- タブレットのカバー
- 磁石式のカードホルダー
2. 磁気シールド機能付きカードケースを使う
外部の磁気からカードを守れる磁気防止カードケースがあります。1,000円前後で購入できるため、コストパフォーマンスも良好です。
3. 適切に保管する
- 高温になる場所に放置しない(車内など)
- カード同士を重ねすぎない
- 硬い物と一緒にポケットに入れない
- カードを曲げない
4. ICチップ・タッチ決済をメインにする
磁気ストライプを使わずに決済する方法を増やしておけば、万が一磁気不良が起きても困りません。ICチップ挿入やタッチ決済をメインの決済方法にしておくことをおすすめします。

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磁気ストライプはいずれ廃止される?
世界的に磁気ストライプは廃止の方向に向かっています。Mastercardは2029年までに新規発行カードから磁気ストライプを廃止すると発表しており、Visaも同様の方針を示しています。
日本でもICチップとタッチ決済が主流になりつつあり、磁気ストライプを使う場面はどんどん減っています。将来的には磁気不良というトラブル自体がなくなる可能性もあるでしょう。
よくある質問
Q. 磁気不良でも暗証番号は変わらない?
はい、磁気不良はカードの物理的な問題なので、暗証番号には影響しません。再発行しても同じ暗証番号で利用できます。
Q. 磁気不良でもネットショッピングはできる?
はい、ネットショッピングでは磁気ストライプを使わないため、問題なく利用できます。カード番号と有効期限、セキュリティコードがわかれば大丈夫です。
Q. 自分で磁気を復活させる方法はある?
残念ながら、一度損傷した磁気データを自力で復活させることはできません。カード会社に再発行を依頼する以外に方法はありません。
まとめ:磁気不良は予防が最も大切
クレジットカードの磁気不良は、日常のちょっとした注意で防げるトラブルです。
- 磁石の近くにカードを置かない
- 磁気防止カードケースを使う
- ICチップやタッチ決済をメインにする
もし磁気不良が起きてしまったら、慌てずにICチップやタッチ決済を試し、それでもダメならカード会社に連絡して再発行の手続きを行いましょう。
カードのセキュリティや不具合に関する情報は、日本クレジット協会の公式サイトが参考になります。磁気ストライプの技術的な仕組みについてはVisa Japanのサイトでも解説されています。カードトラブルの一般的な対処法は金融庁のサイトもあわせてご確認ください。
※この記事の情報は執筆時点のものです。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
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